第 4 3 回 触 媒 研 究 懇 談 会
共催 触媒学会(関西地区) 日本化学会近畿支部 近畿化学協会触媒・表面部会
触媒学会関西地区恒例の触媒研究懇談会を下記の要領で開催いたします。
今回も最先端の話題を提供いただける先生方を講師にお願いしております。マイクロ波の利用、デンドリマーを利用した固体触媒設計、担持触媒における反応場の効果といった学術的な話から、キチン・キトサンの利用といった天然資源の活用のほか、産学連携の成功例のひとつであるN-ヒドロキシフタルイミド系酸化触媒、環境・エネルギーの観点から注目を集めている水素エネルギーの話まで、幅広く、極めて興味深い内容となっております。
盛夏のひと時、環境のよい奈良大和高原で、最先端の知識の拡充とともに、心身のリフレッシュもおこなっていただけるように企画いたしました。どうか皆様お誘いあわせのうえ、ぜひとも参加いただきますようお願い申し上げます。
日 時 平成17年8月4日(木)〜 8月6日(土)
会 場 いこいの村 大和高原
(〒632-0251 奈良県山辺郡都祁村針3918 電話07438-2-1331)
〔集合場所・時間〕 近鉄「榛原」駅11時30分<ハイツのマイクロバスが迎えにいきます>
〔交通案内〕
●近鉄<急行>上本町発(10:35) (青山町行) → 榛原着(11:28)
●新幹線名古屋駅から、近鉄<特急>名古屋発(9:30) (難波行) → 名張着(10:54)
のりかえ、<急行>(上本町>(11:04) → 榛原着(11:20)
〔ご注意〕夏休み期間中ですので、指定券等の予約は早めに行ってください。
<プログラム>
月 日 | 午 前 | 午 後 | 夜 |
8月4日(木) | テーマ(1)・特別講演 | 懇親会 | |
8月5日(金) | テーマ(2)・テーマ(3) | グループ討論 | 夕食会 |
8月6日(土) | テーマ(4)・テーマ(5) |
8月4日(木)
1.デンドリマーを用いた機能集積型ナノ触媒の開発 (14:30〜16:00)
大阪大学大学院基礎工学研究科 水垣 共雄 氏
樹木状の多分岐高分子であるデンドリマーは、世代数と呼ばれる規則的な分岐構造の増加に伴い、分子サイズや分子形状の精密制御が可能であり、ナノサイズの空孔を有する機能性材料として注目を集めている機能性材料である。触媒分野においては、その骨格構造制御に基づく新規な触媒材料としてその応用が期待されている。本講演では、デンドリマーの特性を利用した新規な固定化触媒について、これまでの研究成果を中心に紹介する。
[特別講演] マイクロ波が誘起する熱・電子触媒作用(16:00〜17:30)
大阪大学先端科学技術イノベーションセンター 柳田 祥三 氏
マイクロ波照射によって進行する熱・電子作用は、化学反応、触媒反応、気相反応の考え方を根本的に変革する要素をもつ。電子波であるマイクロ波の1個の光(電磁)子のエネルギーは極めて小さいが、その電磁界パワーは物質を構成する局在電子、あるいは自由電子・熱電子と相互作用して、熱エネルギーに変換されることによって固液物質系から秒・分オーダーの温度上昇を導くからである。さらにまた、気体反応にあたっては、気体分子の多電磁子(光子)吸収に基づく電磁励起でプラズマ発生を導くと理解できる。
8月5日(金)
2.産学連携の薦め:新規酸化触媒技術群との出会いと実用化展開(9:00〜10:30)
ダイセル化学(株) 研開企画部 中野 達也 氏
関西大学工学部石井康敬教授が見出されたN-Hydroxyphthalimide(NHPI)触媒系自動酸化技術を、現在、当社で鋭意実用化展開している。本講演では、バルクケミカルズの製法転換技術および機能性新規材料の製造技術としてそれぞれ展開している実用化検討の進捗を紹介する。また、石井教授との連携から数多くの他の新規酸化技術群も同時に実用化展開しており、産学連携の象徴的な成果として技術内容とその特徴を紹介する。
3.キチン・キトサンの利用(10:30〜12:00)
鳥取大学工学部物質工学科 斎本 博之 氏
資源循環型社会の構築にあたり、バイオマスの有効利用の重要性は益々高まっている。カニ殻、エビ殻などから得られるキチン、キトサンは、健康食品、医用材料としての利用に加え、天然ポリアミンの構造を生かした様々な機能性高分子としての利用が注目されている。キチン、キトサンの紹介と、その金属吸着能の触媒としての利用について述べる。
8月6日(土)
4.反応場によるNO選択還元触媒の活性化制御(9:00〜10:30)
名古屋大学大学院工学研究科 薩摩 篤 氏
担持金属触媒上でのNO選択還元では、反応ガス組成や担体を含む“反応場”に依存して活性・選択性が敏感に変化する。例えば担持Ag触媒では気相への微量水素添加が低温活性を著しく向上させ、担持Pt触媒上での水素によるNO還元では、ゼオライト担体の利用によりNO副成が抑制される。これらの反応場の効果について、反応機構および活性種のダイナミクスの検討から得られた知見を紹介する。
5.水素エネルギーの普及とその課題(10:30〜12:00)
岩谷瓦斯(株) 技術本部 岩下 博信 氏
地球環境問題とエネルギーの安定供給に関する対策として水素への期待がたかまっている。直近では、燃料電池を中心とした水素利用技術の完成と水素インフラの構築が必要であり、官民あげて開発に取組んでいる。それらの内容と普及予測、および課題について述べる。
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参加費 | 45,000円(受講料・宿泊費・消費税を含む) |
申込方法 | 7月20日(水)までに下記申込書にご記入の上、参加費(現金書留又は銀行振込〈りそな銀行御堂筋支店・普通預金No.5530940触媒学会関西地区名義を利用〉)を添えてお申し込みください。 |
申込先 | 〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4(大阪科学技術センター6階) 触媒学会関西地区 TEL.06-6441-5531 FAX.06-6443-6685 E-mail:catal@kinka.or.jp |
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第43回触媒研究懇談会 参加申込書(2005/8/4〜8/6 いこいの村)
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