第 4 4 回 触 媒 研 究 懇 談 会
主催 触媒学会(関西地区)
協賛 日本化学会近畿支部 近畿化学協会触媒・表面部会
触媒学会関西地区恒例の触媒研究懇談会を下記の要領で開催いたします。
今回も最先端の話題を提供いただける先生方を講師にお願いしており、自動車の排ガス浄化に関連する触媒技術、ポリオレフィンの構造制御や新しい脱水素技術、油脂類の再資源化など、環境との調和が注目される技術についてご講演いただきます。また、異分野との融合をテーマに文化人類学の観点からのご講演もお願いしました。今回は二名の女性研究者にご講演いただけることになっており、最先端でご活躍される女性研究者とディスカッションできるよい機会になると期待しております。
盛夏のひと時、環境のよい花王有田研修所で、最先端の知識の拡充とともに、心身のリフレッシュもおこなっていただけるように企画いたしました。どうか皆様お誘いあわせのうえ、ぜひとも参加いただきますようお願い申し上げます。
日 時 平成18年8月31日(木)〜 9月2日(土)
会 場 花王有田研修所
(〒643-0072 和歌山県有田郡広川町山本1724-10 電話0737-64-0001)
〔集合場所・時間〕 花王有田研修所に12:00集合(各自タクシー等をご利用下さい)
〔交通案内〕
●紀勢本線「JR湯浅駅」下車、タクシーで約10分
新大阪(10:03)→天王寺(10:20)→湯浅(11:30)<特急くろしお9号(新宮行)>
〔ご注意〕夏休み期間中ですので、指定券等の予約は早めに行ってください。
<プログラム>
月 日 | 午 前 | 午 後 | 夜 |
8月31日(木) | テーマ(1)・テーマ(2) | 懇親会 | |
9月1日(金) | 特別講演・テーマ(3) | グループ討論 | 夕食会 |
9月2日(土) | テーマ(4)・テーマ(5) |
8月31日(木)
1.「自動車用自己再生触媒の開発」(14:00〜15:30)
ダイハツ工業(株)材料技術部材料開発室係長 上西 真里 氏
貴金属固溶ペロブスカイト触媒は、ガソリン用排ガス浄化触媒の使用環境下(温度、酸化還元雰囲気)で、貴金属がペロブスカイト結晶へ固溶、析出を繰り返し高活性な状態を維持する。この自己再生触媒の開発の経緯とメカニズムを多面的な解析手法を用いて報告する。
2.「再生可能資源「油脂」の化学と触媒開発」(15:30〜17:00)
花王(株)素材開発研究所所長 川俣 章 氏
近年の石油資源高騰を契機に再生可能な資源の一つである油脂が見直されている。油脂から広がる多様な化合物の世界と、それらの製造に関わる触媒の開発について述べる。
9月1日(金)
[特別講演] 「オーストラリアと先住民−文化人類学の視点から」(9:00〜10:30)
広島大学総合科学研究科助教授 窪田 幸子 氏
異文化を研究することは、私達にどのような視座を与えるのでしょうか。文化人類学は異文化をその内部から学び、理解を試みるとともに、人間と社会、文化との関係を考える研究です。オーストラリアには、先住民であるアボリジニの人々がいます。彼らは独自の文化を維持しつつ、同時にオーストラリア主流社会の一員として暮らしています。そのような変化のなかにあるアボリジニ社会の事例を紹介し、人間にとって文化とは何かを考えてみることにしましょう。
3.「リビング重合によるシングルサイト触媒の性能評価とポリオレフィンの一次構造制御」(10:30〜12:00)
広島大学大学院工学研究科教授 塩野 毅 氏
講演者らは、架橋型フルオレニルアミドジメチルチタン錯体をメチルアルミノキサンで活性化した系がプロピレンやノルボルネンの単独重合や共重合をリビング的に進行させることを見いだした。本リビング系を用いて、錯体の構造,活性化剤,溶媒が重合反応に及ぼす影響を明らかにするとともに、精密に構造の制御された新規なポリオレフィンの合成に成功したので紹介する。
9月2日(土)
4.「二酸化炭素を利用する酸化的脱水素反応」(9:00〜10:30)
京都大学大学院工学研究科助教授 宍戸 哲也 氏
低級アルカンの脱水素反応は、石油化学工業の重要な基幹原料であるエチレン、プロピレンなどの製造反応として重要である。我々は、二酸化炭素を穏和な酸化剤として低級アルカンやエチルベンゼンなどの脱水素反応について検討を行ってきた。二酸化炭素存在下での脱水素反応では完全酸化が併発しないために、高いアルケン選択率、収率が得られる。加えて地球温暖化物質である二酸化炭素の化学的利用の一例としても興味深い。
5.「大容量酸素ストレージ機能物質の開発」(10:30〜12:00)
熊本大学大学院自然科学研究科教授 町田 正人 氏
気体酸素を酸化物イオンとして固体構造中に吸蔵し、酸素分圧が低下すると逆に酸素を放出する働きを酸素ストレージ(貯蔵)機能といい、自動車排ガス浄化技術におけるキーテクノロジーとして利用されています。本研究では希土類オキシ硫酸塩−オキシ硫化物間の酸化還元を始めとする新原理に基づく大容量の酸素ストレージ現象を発見し、排ガス浄化およびPM燃焼などに応用しています。本講演では大容量酸素ストレージ機能発現のための物質設計と応用展開について紹介させていただきます。
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参加費 | 45,000円(受講料・宿泊費・消費税を含む) |
申込方法 | 8月18日(金)までに下記申込書にご記入の上、参加費(現金書留又は銀行振込〈りそな銀行御堂筋支店・普通預金No.0186089触媒学会関西地区名義を利用〉をご送金ください。 |
申込先 | 〒550-0004 大阪市西区靭本町1-8-4(大阪科学技術センター6階) 触媒学会関西地区 TEL.06-6441-5531 FAX.06-6443-6685 E-mail:catal@kinka.or.jp |
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第44回触媒研究懇談会 参加申込書(2006/8/31〜9/2 花王有田研修所)
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