【集合場所・時間】
13:00に橿原神宮前駅東口でタクシー乗り合せ,あるいは,13:15までに直接会場に集合願います。
【交通案内】
近鉄(近鉄橿原線または近鉄南大阪線)
橿原神宮前駅東口からタクシー(所要時間約20分2000円).
車
国道169号線橿原神宮(東側付近)から、岡寺駅左折、県道155号を石舞台の先まで行き右折し、県道15号経由(所要時間約20分).
7月29日(木)
1.「石油精製触媒の開発と反応機構解析」(13:30〜15:00)
三重大学大学院工学研究科 教授 石原 篤 氏
軽油中の4,6-ジメチルジベンゾチオフェンをGC-AEDでの解析、この物質の脱硫反応機構の速度論的解析、水素化脱硫触媒上での硫黄挙動を35Sトレーサーで定量する方法を解説する。また、ゾル-ゲル法を用いたCoMo/Al2O3触媒の作製についても述べる。その他、最近の試みとして接触分解反応に及ぼす新たに調製したシリカ-アルミナのマトリックス特性について解説する。
2.「分析電子顕微鏡による触媒材料の構造解析」(15:00〜16:30)
(独)産総研ユビキタスエネルギー研究部門 主任研究員 秋田 知樹 氏
触媒材料ではナノ・原子スケールでの構造制御が行われつつある。 そのような複雑な触媒材料の構造解析手法として電子顕微鏡はますます重要な手法となっている。 電子顕微鏡技術も日々進歩しており、様々な材料の原子レベルの構造解析が可能になってきている。本講演では電子顕微鏡手法を用いた触媒材料の構造解析例について紹介する。
3.「固体酸触媒のXAFSによるキャラクタリゼーション」(16:30〜17:15)
徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部 准教授 山本 孝 氏
X線吸収分光法は,解析対象中の化学種が低濃度,非晶質または組成が複雑な系でも元素選択的な局所構造/電子状態の解析が可能であり、測定の自由度が大きいことなどから触媒材料の評価に広く利用されている。 本講演では酸化ジルコニウム系固体強酸およびシリカメソ多孔体触媒のキャラクタリゼーションを、実験室系装置、軟エックス線および近年測定することが可能となった高エネルギー領域のXAFS解析により行った研究を紹介する。
7月30日(金)
4.「環境調和型有機合成反応を目指したオリンピックナノ粒子触媒の開発」(9:30〜10:15)
大阪大学大学院基礎工学研究科 助教 満留 敬人 氏
オリンピックメダル金属である金、銀、または銅ナノ粒子は、ハイドロキシアパタイトやハイドロタルサイトなどの結晶性無機担体に固定化することによって、担体と金属ナノ粒子の協奏効果を発現し、従来触媒では見られなかった特異的な活性を示す。
開発した新規ナノ粒子触媒によるニトリルの水和反応、アルコールやシラン酸化反応、ニトロ化合物やエポキシドの高選択的還元反応などの官能基変換反応について紹介する。
5.「関西大学と飛鳥」(10:15〜11:45)
関西大学博物館長 教授 高橋 隆博 氏
高松塚古墳壁画のカビ問題、キトラ古墳壁画のはぎ取りと、いま飛鳥は、昭和47年の高松塚発掘以来の国民的関心を集めているが、描かれる壁画解明の道は、はるかに遠い。また、飛鳥は壁画古墳だけでなく、さまざまな課題に直面している。関西大学は永年にわたって飛鳥に関わってきた経緯があり、平成17年に明日香村との間で地域協定を結んだ。飛鳥に関わる問題を考える。
7月31日(土)
6.「固体ヘテロポリ酸を触媒とするグリーンプロセスの開発」(9:00〜10:30)
昭和電工(株) 辻 勝行 氏
ヘテロポリ酸触媒は、基盤研究と工業化の両面で日本が世界をリードしてきた『日本発の触媒』である。昭和電工は世界で初めてヘテロポリ酸を固体酸触媒として使用するグリーンプロセスを開発した。本講演では、2つの工業プロセスの開発と産学連携を通じて進めたプロセス改良の取り組みを紹介し、固体へテロポリ酸の触媒材料としての可能性について触れる。
7.「化学企業のCO
2削減の取り組み」:GSCと原料多様化(10:30〜12:00)
(株)三菱化学科学技術研究センター 合成技術研究所長 瀬戸山 亨 氏
化石資源を起源とした産業はCO2排出による地球温暖化の問題が顕在化しつつある21世紀初において転換期を迎えている。 化学産業はその代表例であり、石油(ナフサ)原料のコンビナート的な体系から、天然ガス、バイオマス等の多様な原料を用いたより効率的な触媒プロセスによるGreen Sustainable Chemical Industryに変わっていくことが期待される。開発中の技術、今後の方向性についてReviewする。